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歴史民俗資料館だより
2025年4月号
開館のお知らせ 4月1日~11月15日
冬期休館中でした歴史民俗資料館・旧近衛文麿別荘(市村記念館)は、4月1日(火曜日)より開館いたしました。
今年度も多くの皆様にお越しいただけるよう、特別展の準備も進めております。皆様のご来館をお待ちしております。
常設展示替えのお知らせ
考古資料展示室の設置
考古資料展示室は、町内の遺跡から出土した資料を通じて浅間南麓・軽井沢の歴史への理解を深めていただくことを目的に、2025年4月1日に設置されました。『軽井沢遺跡詳細分布調査報告書』(2017)によって、町内に93の遺跡が確認されているなかで、ここでは主要な遺跡からの出土品を、展示しています。主な展示品は以下のとおりです。
このほかにも展示室では、軽井沢町と近隣市町村の「遺跡発掘調査報告書」を閲覧することができます。あわせてご覧ください。
遺 跡 名 称 |
展 示 品 |
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茂沢南石堂遺跡(もざわみなみいしどういせき) |
縄文時代前期~後期土器、石器 |
弁財A遺跡(べんざいAいせき) |
縄文時代早期土器 |
小谷ヶ沢A遺跡(こやがさわAいせき) |
縄文時代土器 |
県遺跡(あがたいせき) |
古墳時代土器 |
入山峠祭祀遺跡(いりやまとうげさいしいせき) |
石製模造品、土師器片 |
写真2025年4月15日職員撮影
茂沢南石堂遺跡から出土した縄文時代中期~後期の石器
民具室(第3展示室)の展示替
歴史民俗資料館では冬期休館中に、民具室を「絵でみる軽井沢のくらし、農業 ―小林四郎絵画・民具展―」というコンセプトのもと展示替えを行いました。
1922年軽井沢生まれの小林四郎氏が描いた墨絵20点を民具資料と合わせて展示しています。小林四郎氏は、1977年に軽井沢郵便局を退職したのち、生家の馬取地区で暮らした戦前の生活を思い出しながらスケッチブックに墨絵を描きました。当時の軽井沢の様子を詳細にあらわした作品とともに、関連する当館所蔵のくらしの道具を紹介します。
(小林四郎「昔のくらしの絵による記録」『民具マンスリー』第40巻・7号(神奈川大学常民文化研究所2007年10月)参照)
当館の資料が長野県立歴史館・杉並区立郷土博物館で展示されています!
長野県立歴史館 開館30周年記念収蔵品展「原始~開館30周年のあゆみ展~」
会期は、2025年3月15日~6月15日までです。長野県を代表する古墳時代の遺跡として、当館所蔵の入山峠祭祀遺跡の一部が展示されています。
【入山峠祭祀遺跡(いりやまとうげさいしいせき)とは】標高1000メートルを超える険しい峠の道に発見された5~6世紀頃(古墳時代)の祭祀遺跡。土器や、臼玉(うすだま)や管玉(くだたま)、勾玉(まがたま)や剣形(けんがた)、有孔円板(ゆうこうえんばん)などの石製模造品が多量に出土しています。これらを用いて旅の安全を願い、交通の難所である峠にすむ神に祈りが捧げられたと考えられています。また、本遺跡は古代から中世にかけて主要な道であった古東山道、東山道のルートを推定するうえでも重要な意味があります。
杉並区立郷土博物館 企画展「サイタ サイタ サクラガ サイタ ~博物館でお花見しよう~」
会期は2025年3月22日~5月11日までです。「桜の意匠をほどこした工芸品として」当館所蔵の軽井沢彫家具3点が展示されています。
軽井沢町「歴史民俗資料館だより」 アーカイブズ
過去の「歴史民俗資料館だより」をご覧いただけるようにしました。
2014年から最新号までの記事を読むことができます。