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いろいろな果実がみられました。 花だより 2025年 11月23日
11月23日 植物園で見られる植物です。

オオツクバネウツギ(スイカズラ科)
本州(福島県、関東・中部地方以西)、四国、九州の明るい山地の落葉樹林などに生える落葉低木です。複数の株で茶褐色の果実のついている様子が見られました。
果実には冠状のがくがそのまま残り、このがくが翼の役割を果たし種子散布を図っているそうです。
花の写真は2023年5月に撮影したものです。

センニンソウ(キンポウゲ科)
北海道(南部)、本州、四国、九州、沖縄、小笠原の林の縁や路傍の草地に生えるつる性の落葉樹です。複数の株で茶褐色の果実のついている様子が見られました。
果実には雌しべの花柱がそのまま残り、この花柱が羽毛状になり風の力を利用し種子散布を図っているそうです。
花の写真は2024年8月に撮影したものです。

ノコンギク(キク科)
北海道、本州、四国、九州の山野に普通な日本に固有な多年草です。枝先に茶褐色の果実のついている様子が見られました。
果実にはがくが毛状に変形した冠毛があり、風の力を利用し種子散布を図っているそうです。
花の写真は2023年9月に撮影したものです。

ウバユリ(ユリ科)
本州(宮城・石川県以西)、四国、九州の山野の林に生える日本に固有な多年草です。複数の株で茶褐色の果実のついている様子が見られました。
裂開した果実の中にはたくさんの種子があり、この種子には薄い膜がついていて風の力を利用し種子散布を図っているそうです。
花の写真は2024年7月に撮影したものです。

ハナヒョウタンボク(スイカズラ科)
本州(青森・岩手・群馬・長野県)の一部の山地に稀な落葉小高木です。ひきつづき、複数の株で紅色の果実のついている様子が見られました。
本植物は、氷河時代の終わりに近い頃、アジア大陸から朝鮮半島や樺太を通って本州や北海道に広く分布していたものと考えられています。それが氷河期が終わる頃から日本列島の気候は一時的に現在よりも暖かくなった時期があり、この頃に生育に適さない温暖になった地域では死滅し、比較的寒冷な地域にだけ生き残ったのでは、と推測されています。
花の写真は2024年5月に撮影したものです。

シモバシラ(シソ科)
本州(関東地方以西)、四国、九州の山地の木陰に生える日本に固有な多年草です。枯れた茎の根元に霜柱のような様々な形をした氷が見られました。この現象は、冬の初めのよく冷えた日の朝に見られることがあります。今朝の軽井沢は最低気温が氷点下1.7度を記録したそうです。
花の写真は2019年9月に撮影したものです。
(実の見られる植物)
アオツヅラフジ、アオハダ、アズキナシ、イヌツゲ、ウメモドキ、ウラジロノキ、ウリハダカエデ、オオバキハダ、オオバジャノヒゲ、カザグルマ、カジカエデ、カラコギカエデ、キササゲ、クマシデ、クロウメモドキ、クロミサンザシ、コクサギ、サワシバ、シオデ、シロヤマブキ、センボンヤリ、ソヨゴ、チドリノキ、ツルウメモドキ、ナツロウバイ、ナンテン、ノイバラ、ハンテンボク、ミツデカエデ、ミヤマウメモドキ、ムクゲ、ムラサキシキブ、メギ、モクゲンジ、モミジガサ、ヤドリギ、ヤブサンザシ、ヤブムラサキなど。
*この情報は1~2週間程度で更新しますが、天候、気温の急な変化により花の時期を過ぎてしまう場合があります。ご了承ください。
*科名は現在の植物分類学の水準をよく反映しているといわれる分類体系に従った科名を採用しました。これまで一般的な図鑑などで採用された科名と異なる場合には、これまで採用された科名も記してあります。



