本文
『軽井沢 野杜(のと)の匠(たくみ)』
『軽井沢 野杜(のと)の匠(たくみ)』とは
『軽井沢 野杜(のと)の匠(たくみ)』とは、植生とその保全に関わる知識を習得した人材に対する軽井沢町独自の呼称です。
「軽井沢町=緑豊かな森」と言われるほどまでに、軽井沢町が緑の木々に包まれているというイメージは広く定着しています。『軽井沢 野杜の匠』の名称には”木”と”土”が組み合わされた『杜(もり)』という漢字が用いられていますが、これには”森”だけではなくそれぞれの”木”もみつめ、この土地の”土”も大切にしていくという思いと、「軽井沢の森=神聖な森」というメッセージが込められています。
また、杜(もり)だけでなく草地(野)にも目を向け、「山野草や野花の保全と再生」も目指していくという思いのもとで、『野』という漢字を使用しました。
さらに、受講を修了した人への敬意と制度の重みを表して『匠』という呼び方を採用しています。
軽井沢町では、『軽井沢 野杜の匠』を育成するための養成講座を令和6年から開講しています。
『軽井沢 野杜の匠』養成講座
『軽井沢 野杜の匠』養成講座は、町内の植生を見守り、自然環境の保全およびその普及啓発活動を担う人材『軽井沢 野杜の匠』を育成することを目的として開講しました。令和6年9月に第1期生を迎え、現在、第2期生までが受講中です。
本講座では約2年をかけて、植物の同定、観察などの技術と知識を習得しながら、植生学および植生の調査方法や管理の仕方を学んでいきます。さらに、町内の植生の特徴や生物多様性の保全に関する学びを通して、地域で活動していく実践力を育むことを目指しています。
講座内容
第1回 樹木の調べ方、押し葉標本の作りかた(1)
第2回 樹木の調べ方、押し葉標本の作りかた(2)
第3回 草の調べ方、押し葉標本の作成(1)
第4回 草の調べ方、押し葉標本の作成(2)
第5回 生物多様な日本、そして軽井沢
第6回 植物の生活戦略
第7回 植生学と植生管理(1)
第8回 植生学と植生管理(2)
第9回 植生調査実習(1)
第10回 植生調査実習(2)
第11回 保全に際しての考え方と対処(1)
第12回 保全に際しての考え方と対処(2)
講師
蛭間 啓 博士(学術)
軽井沢町環境課 植生学専門員
専門は植生学。
野外実習の様子
屋内での押し葉標本作成の様子