2025年3月10日 登録
堀辰雄は大正12年19歳の夏、室生犀星に誘われて初めて旧軽井沢を訪れ、以後、每夏のように訪れるようになりました。2年後の大正14年、文学の師である芥川龍之介らと初めて追分を訪れ、ハイカラな旧軽井沢と対照的な、古い宿場の面影を殘すこの地での体験は、若い堀の心に忘れがたい印象を残しました。その9年後の昭和9年、堀は、夏から秋にかけて追分に滞在し、「物語の女」を執筆しました。
この作品は追分と思われる「О村」の自然・風景を背景に物語が展開します。堀はその後「物語の女」の続編を構想し、7年後の昭和16年、代表作の一つとなる小説『菜穗子』が完成しました。
昨年、堀辰雄文学記念館では、この『菜穗子』を執筆する際に、堀が物語の構想をまとめた「菜穗子創作ノオト」を新たに収蔵しました。5色の色鉛筆で書き分けられたこの「ノオト」から堀が描こうとした作品の背景を窺い知ることができます。
本展では、堀辰雄の代表作の一つ『菜穗子』に焦点をあて、堀が描こうとした作品の世界を紹介します。
期 間:3月20日(木)から7月8日(火)
入館料:一般400円(300円)小中高生200円(150円)※()内は20名以上の団体
開館時間:9:00から17:00(最終入館16:30)
アクセス:北陸新幹線 軽井沢駅から車で約30分
しなの鉄道 信濃追分駅から徒歩約30分・車で約5分
上信越自動車道 碓氷軽井沢ICから車で約30分
佐久IC・小諸ICから車で約20分
この企画展の詳しい内容はこちら
→企画展チラシ 企画展(PDF/2MB)
みなさまのご来館をお待ちしております。
【問い合わせ】 堀辰雄文学記念館(下記連絡先まで)