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Welcom to Town of Karuizawa

人間の本音(令和元年7月1日)

2019年7月1日 登録

 父は、私が18歳の時に他界しました。59歳でした。支那事変等の戦役経験もありましたが、ほとんど語ることもなく逝ってしまいました。ただ、敵弾で負傷し生死の境をさまよったこともあり、「俺は一度死んだ身だから、いつ死んでもいい」と口癖のように言っていました。

 死因は喉頭がんでしたが、現在のように医療技術は進んでおらず、日に日に容態は悪化の一途をたどっていきました。この頃の多くは、患者にがんであることを伝えなかったように思います。同様に、父にも伝えることはありませんでした。「いつ死んでもいい」と強がっていた父も、いざ、死期が迫ると、弱った体から捻り出すようなか細い声で、「生きたい」と言ったことを忘れません。
 「酒やたばこをやめるくらいなら、死んだほうが良い」、「死んでも健康診断などしない」などの言葉をよく耳にすることがありますが、私はこの言葉を信じません。人は生死の淵に立てば、必ず生きたいと
思うはずです。それが人間だからです。死を覚悟してか、父は自分の葬儀の灰寄せ名簿を書き残していきました。

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