このページの本文へ移動

Welcom to Town of Karuizawa

江戸に見る日本人の生き方(平成25年1月1日)

2013年1月1日 登録

江戸に見る日本人の生き方

 10年ほど前になりますが、江戸ブームがあったことを覚えているでしょうか。江戸時代の仕組みや文化、町人の暮らしなどがテレビ番組で紹介されたり、多くの研究者による著書が発刊されました。わずか150年昔の日本の過去でありながら、私たちは遠い異国のごとく江戸時代を捉えてきました。徳川幕府、武家社会、士農工商、ちょんまげ、また、「水戸黄門」や「遠山の金さん」などの映画やテレビ時代劇を通して江戸時代のイメージが作られてきたものと思います。切り捨てごめんのごとく、町人が武士に虐げられてきたイメージも浸透しています。しかし、実際の江戸時代は私たちのイメージとはかけ離れていることが、近年、研究者によって解明されてきました。特に大江戸は1800年頃に120万人の人口を擁する世界一の都市であり、成熟した文化を持っていました。治安であれば、大都市ながら現在の警察業務も行う奉行所は北町と南町にしかなく、警察官である与力、同心、御用聞き等の数も多くはなかったようです。その不足を補っていたのが、自主組織である火消し組みや講や若衆組であり、村では講や結や組です。また、環境的視点でも100%リサイクル社会で、人々の排出する糞尿はすべて農民が買い求め、下肥として利用していました。そして、多くの町人の居とする長屋では、みそ、醤油の貸し借りに始まり人情味溢れる助け合い社会が形成されていました。そこに育つ子どもたちは、優しくも厳しくも地域の子どもとして強く育てられました。

江戸時代の街並み

 近年、オランダより江戸時代後期の日本の都市の写真が里帰りしました。江戸や横浜、そして長崎出島などの都市ですが、そこには目を見張る日本の過去の美しい姿が写っています。同一の建築素材によって整然と立ち並ぶ家屋敷、時間をかけて丹念につくられたそれぞれの家屋など、ヨーロッパの街並みと比較しても一歩も引けを取るものではありません。まさに、先人たちのつくった日本の都市は美しかったのです。

金銭だけでない多様な価値社会

 江戸っ子気質としてよく紹介される「宵越しの金は持たない」という言葉があります。単に威勢よく酒代にしてしまう、とも取れますが、お金に左右されることなく、その時、その場を皆が楽しむことを表しているとも取れます。お金以上の価値をそこに認めるということにもなります。熊さん八つぁんではありませんが、長屋にはいろいろな職業の人たちが住み、物質的には貧しくともおおらかに長屋での生活を謳歌していました。

 また、歌舞伎や浮世絵などの文化が花開いたのも、町人の気質や生活と無関係ではありません。文化の爛熟期であったことは誰もが認めるところです。話題のブータンのGNH(国民総幸福量)にも通じるところです。

江戸期の先人から学ぶ

 江戸時代は武士が刀を差して我が物顔で闊歩していた恐怖社会では決してありません。優れた制度や共同の精神で形づくられた人間社会でもあったのです。

 とりわけ、町人の自立心の高さには目を見張るものがあります。何でも悪いことすべて他人に責任転嫁する現代社会の風潮に一石を投じるものでもあります。学歴遍重や金銭至上主義などの現代病から抜け出る多くの示唆が江戸社会にあるものと思われます。

 これは他国のことではありません。日本人としてこの良きDNAを引き継ぎ、山積する課題を皆様とともに解決し進めてまいります。

このページに関するアンケート

このページは見つけやすかったですか?
このページの内容はわかりやすかったですか?
このページの内容は参考になりましたか?

このページに関するお問い合わせ

住民課
電話番号:0267-45-8540
FAX番号:0267-46-3165
電子メール:juumin(アット)town.karuizawa.nagano.jp
備考:メール送信時はE-mailアドレスの(アット)を半角@に変換してから送信下さい。