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平成30年6月1日 第671号

野生動物にご注意を!散歩の際は音の鳴るものを!

 豊かな自然と共生する町「軽井沢」では、ツキノワグマの保護と事
故防止の両立を目指し、平成12年度より被害対策事業を実施していま
す。電波発信器によるクマの行動監視や、ベアドッグ(クマ対策犬)
による追い払いなどを続けてきた結果、商業地や宅地、集落での情報
は格段に減りました(右グラフ参照)。
 昨年度は器物破損などの被害件数が4件にとどまり、比較的平穏な
一年となりましたが、千ケ滝中・東区、成沢など、一部の地区では目
撃が相次ぎました。目撃されていたのは若いクマで、初夏には道路沿
いでクワの実を食べていました。若いクマは世間知らずで、人目に付
きやすい場所にも出てきてしまうようですが、まだ行動パターンの定
まっていないこの時期にこそ、人との適切な距離のとり方を身につけ
てもらうことが大事です。トウモロコシやゴミは、クマが触れられな
いようにしてください。
 長野県林務部の予測によると、今年はクマの出没が頻繁になるとの
ことです。早めの対策が肝心ですので、クマに関する情報は下記まで
連絡してください。いただいた情報は現地での看板のほか、広報、
メール配信サービス、ホームページ等で発信します。ぜひ、活用して
ください。

【連絡先】 NPO法人ピッキオ 090-3585-9763

 アライグマ、ハクビシン、アメリカミンク(ミンク)は、もともと日
本に生息していない外来生物です。アライグマとミンクは特定外来生物
に指定され、輸入・飼育および販売・運搬(移動)・野外へ放つ等が法
律により禁止されています。
 アライグマとハクビシンの場合、家屋侵入被害が多く、別荘など人気
のない家屋の天井裏に住みつき、天井裏の糞尿汚染、物音など生活被害
を起こします。侵入被害は、床下や壁に穴や隙間はないか、通気口は壊
れていないか等、日頃からチェックすることで防げます。また、近隣の
廃屋や神社等など、人の出入りの少ない建物にも気をつけてください。
廃屋等を放置することは被害の拡大につながりますので、注意してくだ
さい。農作物などの食害等もありますが、複数の動物が被害を及ぼすこ
とが多いので、複数種に対応できるよう、防護ネットを下から上まで隙

間なく張る、電気柵の段数を増やす、防護ネットと電気柵を組み合わせる等の工夫が必要です。自分で勝手に罠を
かけるのは違法行為となりますので、注意してください。ミンクは水辺に生息し、魚や鳥、小動物を捕食します。
 ハクビシンはすでに全県に分布拡大していて根絶することはできませんが、当町においては、アライグマは早期
の対策により、急激な増加を抑制している状態だと考えられます。アライグマやミンクの目撃や生態系への被害や
人の生活被害の可能性がある場合は、被害拡大を防ぐために下記まで連絡してください。

【連絡先】 NPO法人生物多様性研究所あーすわーむ 45-5642

床下に入ろうとするアライグマ

縞状の尾が特徴

 私たちが暮らす町は、豊かな自然に育まれて、多くの野
生動物の生息地域とも重なっています。そのため、野生動
物との遭遇、被害等のトラブルも発生しています。私たち
が安心して暮らすために、町では様々な対策を実施してい
ます。今回は、昨年度の状況を中心に報告します。

野生動物

への

  取り組み

「森の隣人」とは緊張感のある関係でいたいもの

● 

ツキノワグマ 

● 

アライグマ・ハクビシン・アメリカミンク